移動教室に行けなかった話②

さて、前回の続きです。

5年生の移動教室には楽しく参加したものの、夜みんなと一緒に寝る『宿泊』そのものが嫌で、次の年の移動教室に不安を抱き始めたふう太。

それからというもの、たまに思い出したように
『移動教室いやだなぁ・・・』
と言うようになってしまいました。

その度に私は
『6年生になってから心配しなよ。』
『夜だけでしょ?大丈夫、なんとかなるって~♪』
そう適当にかわしつつ・・・

そうこうしているうちに6年生になり、移動教室の事前学習が始まりました。

ふう太の学校は1学年1クラスしかなく、クラスの人数も20人もいない小規模校です。

小規模校にはメリットもデメリットもありますが、ふう太の学校の移動教室の素晴らしいところは、行き先の決定に子どもたちが関与できるというところ!

もちろん最初から日光と決まっていますし、だいたいの訪問先は先生が決めるのですが、子どもたち自身も事前学習の時間にPCで興味のある場所・観光スポットなどをリサーチします。

そして、スライドにまとめ、みんなの前でプレゼンするのです。

『僕は〇〇博物館に行きたいです。
ここには、こんなものや、あんなものが展示されています。
△△なので、□□□を学ぶことができます。
他の訪問場所からもまあまあ近いし、入館料は300円なので、わりとお財布にも優しいと思います!
ぜひ皆さんの清き1票をお願いします!!』

なんて具合に。


学校公開(授業参観)で、ちょうどこのプレゼンを見ることができたんです。

ふう太は『わかりやすく伝える』のは不得意分野ですが、ふう太なりに一生懸命伝えていました。

(このシステム、めっっちゃいいじゃないの!)
☝プレゼンの様子を眺めている私の心の叫び声です。


私が通った小学校は1クラス40人程で、4クラスありました。

移動教室も社会科見学も、行き先に子どもの希望を聞くなんてことはありえませんでしたねぇ。
楽しかったけれど、決められたスケジュールに従ってただついて行くスタイルでした。
まあ、当たり前なのかもしれませんが。


ふう太のクラスで、プレゼンで自分の希望する訪問先を勝ち取った子は、達成感もあるでしょうし、喜びもひとしおでしょう。

一方負けてしまった子も、自分の行きたかった所じゃないけど、自分たちで決めた場所へ行くんだ!という意識は持てると思います。

ついでに、プレゼンに勝った子の話し方や、スライドのまとめ方に、
(なるほど・・・説得力あるわー。・・アイツ強えな・・・)
と、参考になる点を見つけられるかもしれません。

こうして計画していく移動教室は、まさに『オレたちの移動教室!!』になるのです。

いいな~、楽しそうだな~♡

ふう太も、時々『夜やだな~・・・』とは言うものの、移動教室へむけて楽しんで準備しているようにみえました。

(つづく)


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