ふう太の未就園時代は、しょっちゅう外遊びをしていました。
夫が休みの日には夫が、夫が仕事の日には私が、晴れてさえいれば、ほぼ必ずどこかの公園へ連れて行きました。
私が連れて行ったのは、いつも近くの公園。自転車で行ける距離にいくつか手ごろな公園があったので、朝の家事が終わるとさっそくふう太を乗せてギコギコ出かけ、お昼まで遊んで帰ってきて昼ごはんにするのが日課でした。
でも、家の中という狭い空間に子どもとずーっといると、それはそれで疲れちゃうから出かけてたんだったかなぁ
公園・・・。
楽しい思い出ももちろんありますが、それと同じくらい苦労した思い出もあります。
ふう太は気の散りやすいタイプなので、お砂場では他の子のお砂場道具が気になってしまいます。
でもまだ物の貸し借りなんて上手にできません。
まあふう太だけでなく、小さな子にはありがちかもしれませんが、他の子の道具を勝手に使ってしまったり、貸してもらったものをなかなか返せなかったり・・・
そこで親が『貸してって言うんだよー』などと教えるわけですが、教えたからといってすぐにできるわけじゃありません。
(もちろんできるお子さんもいるでしょうが。)
そもそも子供の発達段階としてまだ貸し借りがむずかしい時期だってありますもんね。
そこから心が成長していき、練習を繰り返し、やっとできるようになる。
一朝一夕で身につくものではない。
それが『THE おもちゃの貸し借り‼︎』
これなぁ・・・親はもちろん教えますが、公園にはいろんな人がいるから・・・すごく気疲れするし、怖いんです。
もちろん横取りしていいなんて思ってません。
でも、教えても、気をそらそうとしても、なかなかうまくいかない(T^T)
結果、相手の子の保護者さんに嫌な顔をされたり。
ふう太が横取りしたおもちゃを無理やり取り上げてお返ししたり。
そしてふう太はごきげんななめに。
そんなこんなが大変すぎて、一頃は人気のない公園を選んで遊びに行ってました。
お砂場とすべり台があるだけの、小さな公園。
誰もいないし、誰も来ない。
ポツン・・・
それがいいんです。
一緒にお砂場にしゃがみながらぼーっとできる。
疲れたらベンチでお煎餅かじったりもできる。
他の子に気をつかうことも、他の親の顔色をうかがうこともない。
落ちつく・・・
そのうちにふう太は幼稚園に入り、公園めぐりの日課はなくなりました。
入園当初はまだ上手にできなかったおもちゃの貸し借りも、先生に日々教えてもらい、幼稚園のお友達とすごすうちに、できるようになっていきました。
いまは、物の貸し借りなんて当たり前にしています。
(『見せてー!』と言うと同時に取ることも時々あり、『許可もらってからにせいや!言うと同時に取ったら横取りと同じじゃろがっっ!!』と叱ることもありますが・・・)
子どもと毎日一緒にいると、小さな成長には気づきにくいかもしれないけれど、3ヶ月前、半年前、1年前と比べてみたらものすっごい成長している部分がきっとあるはずです。
そして、その成長ペースや順番なんて、本当に子どもそれぞれなんだろうなと思います。
そう言ってくれた人がいました。
重度の自閉症のお子さんを持つお母さんでした。
とても印象深く、大切に胸にしまった言葉です。
『人のいっぱいいる公園行くと大変でさぁ、
人気のない公園ばっか行ってたよ~』
いまでは笑い話です(^ ^)