移動教室に行けなかった話①

ふう太の学校では、5年生で一泊二日、6年生で二泊三日の移動教室があります。

ふう太は昨年5年生の移動教室に参加して、楽しい思い出をたくさん作ってきました。
でも今年、6年生の移動教室は、直前でメンタル面から体調を崩し、行くことができませんでした。

今回はそんなお話を書いていこうと思います。


5年生の移動教室の行き先は静岡県。
スナップ写真を見ると、クラスのみんなと一緒にとびきりの笑顔を咲かせていたり、博物館では真剣な表情で好奇心が全身から溢れ出ているようだったりと、微笑ましくなるものばかりでした。

家に帰ってきてからも、嬉々として移動教室で楽しかったあれこれを語ってくれました。


茶摘み体験では、自分で摘んだ生の茶葉をお土産にしてくれて、家族で天ぷらにして食べました。

お茶の葉の天ぷら、食べたことありますか?

私は初めて食べたのですが、サクサクして軽い口あたり、アツアツのうちに塩をふって食べるのは最高で、とても贅沢でした!

たくさん揚げたのにあっという間になくなってしまって。
自分の収穫した葉っぱが大好評で、ふう太も嬉しそうでしたねぇ。

夜は家族と離れ、慣れない場所で眠ることに緊張してなかなか寝つけなかったようです。

それでもようやくウトウトしてきた頃に・・・



けたたましく鳴り出したのは、隣で気持ちよさそう~に眠る友達の腕時計。

(も~!せっかく眠れそうだったのに!)
しかたなく起き出して、友達の時計のボタンを適当にいじり、音を止めて再び寝ようとしたそうです。

すると、しばらくしてまた・・・

『ピピピピ! ピピピピ! ピピピピ!』


今度はめっちゃくちゃにボタンを押しまくり、また音を止めます。
時計の持ち主はスヤスヤと楽しい夢のなか☆

その晩は、それ以上目覚ましアラームが鳴り響くことはなかったようです。

次の朝、友達が『あれ?なんか時計ずれてるなぁ??』と言っていたんだとか(^^;)

アラーム爆睡少年の話も、笑いながら
『も~最悪だったよ~!』
と話していたので、楽しい思い出なんだろうと私は思っていました。

でも、こんなことも言っていました。


6年生の移動教室は、毎年2泊3日の日光旅行です。

わりと心配性で悩みやすいふう太は、静岡から帰るなり1年後の移動教室を憂いだしました。

『まーた出た、そんな先の心配してどうなるよ!』
『もっと近くなってから心配すればいいじゃないの!』

そう言って、そのときは真面目に取り合うことはしませんでした。

そもそも、ふう太は何をそんなに嫌がっているのか。
それは、移動教室の夜、寝る時のことです。

具体的には

・慣れないふとんで眠るのが嫌
・家じゃないところで眠るのが嫌
・家族と離れて眠るのが嫌
・なんかさみしい

いや~でもさ、それって夜だけじゃん?
おふとん入ってから眠るまでの30分とか、せいぜい1時間くらいの話じゃん?

眠っちゃえば気づいたら朝になってるわけだし、君は日中の活動はめちゃくちゃ楽しむタイプじゃん!

行かなきゃもったいないでしょうよ!!

そう伝えても
『う~~~ん・・・・』

いまひとつぱっとしない返事をするふう太なのでした。

(つづく)

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